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福島ロータリークラブ ≪例会≫
例会日:平成15年9月18日(木) 12:30〜 
例会場:ホテル辰巳屋8F 
会長あいさつ 草野 武夫 会長
 今日は既にご案内のとおり安藤錬雄会員のスピーチです。ロータリーに関係のないテーマでの今年度初めての会員スピーチです。

 安藤会員は3年ほど前にもスピーチをされていますが、その時は家を建てる際に行ういろいろな行事、昔からの習わしや言い伝えなど、安藤会員ならではの興味深いお話しをいただきました。今回も大いにご期待申し上げたいと存じます。

 これからも例会でのスピーチは会員を中心としてプログラムを進めて行きたいと思っております。「オレにもしゃべらせろ」と言う方がいらっしゃいましたら遠慮なくプログラム委員会へ申し出てください。また、スピーチの依頼がありましたら臆する事なくお引き受け頂きたいと思います。

会員スピーチ  『大工道具展示館を造る迄の道程』  安藤 錬雄 会員
安藤会員  「大工道具展示館を造る迄の道程」についてお話を致します。平成6年4月末でした。ある友人に誘われ、あの有名な世界遺産に登録された屋久島の縄文杉との出会いです。鹿児島県屋久島安房町と言う荒川ダムから縄文杉まで歩くこと6時間です。これは片道ですよ。往復12時間と一言で申しますが、ただ事ではありません。第2回目は、家内と一緒にまた屋久島に渡り、今度は時間もあり自然館の観察をしました。これが、大工道具の収集の始まりです。

 あの奥深い山そして谷や川があるその道程を、いくら徳川家の命令であっても良く切り出して本島に持ち帰ったものです。使われた木材は、主に寺院に使われた物です。その様子を、自然館に展示してあった江戸時代に使用した樹木を倒す前挽という大鋸、これで大板に挽き橋を架け、船を造り、そして日常用具を造りました。その道具が手に取るように見え、見事に飾ってありました。これを見て、道具という奴はやっぱり人が感動してみれば見るほど、先人達の知恵には敬服するのみで、そこで俺もやってみようと心に焼き付けました。それが始まりです。

 道具と人間。大工の知恵と道具の役割。道具とは用を足す物です。従って、工夫が施され発達してきました。大工道具も例外ではありません。
 そこで、大工仕事に必要な道具の標準的な編成、いわゆる「大工道具一式」とはどのような物かを考えると、それには勿論、道具の原点に帰り、道具一つ一つをこの目で見るより方法がありません。そこで思いついたのが、ある蔵の中、又は物置の隅で泣いている道具です。

安藤会員  道具は今の世では必要も無くなり、捨てられるかどこかの隅に押し込まれ、唯声もなく、寂しく眠っています。今の時代では無用の長物となり、産業廃棄物として捨てられるのが現状です。唯々、世の無常さを嘆かずにはおれません。

 私なりに、道具への熱い思いが、職人魂とでも言うのでしょうか、道具を保存する事を心に決め、収集へと歩み始めた訳です。

 今の世は、「文化財を守れ、自然を守れ、美しい環境を守れ」という声は、たいしたものですね。又、私は道具を集める為に西へ東へとある時は北へと車や列車で歩き廻り、楽しい事が一杯ありました。
 例を挙げれば、世界遺産指定を受けた五箇山合掌造り、白神山地、みんな大工道具に関係しており、私は全部歩いております。

 ある日、京都の道具店に出掛けた際、閉店時間で店を閉め始めたその時、目に入ったのが墨壺で赤く縁の廻った墨壺でした。「今日の収穫はこれだ。」と喜び、楽しい一日が終わって帰った事もありました。

 道具を収集してみると、古くから日本の生産の原点は、道具が王座にあった大工道具であり、未だ健在の一面があります。
 その大工道具の歴史を辿り、道具が持つ現代的な意味を考え、そして再評価をし、現在の気運の醸成に少しでも役立ちたいというのがこの展示場造りでありました。

 皆さん、どんな人でも日曜大工に気のない人はおりません。今は亡き当クラブの渡辺正之先生が、自分の家を建てる為に数多くの書物を求めて勉強なさいました。それは、亡くなられる前の夏の朝、「大工道具に関する書物があるので、もし良かったら取りに来てくれ。」と電話があり、早速頂きに伺ったが、家に入る新入道路が解らず、約束の時間に遅れてしまいました。先生は書物を三冊私に差し出して、渡してくれました。その書物は、今では手に入らない貴重な物です。

 村松貞次郎の大工道具の歴史と竹田米吉先生の職人、吉家光夫著の「住まいの設計」で、この書物は昭和35年12月21日に求められました。

 このように、道具と職人の関わりを勉強されるという事は、道具に対する興味があったと思われます。又、自分の家を立派な棟梁に造って貰いたかったのでしょう。

大工道具 大工道具 大工道具
会場に展示された大工道具の数々

 職人と道具の拘わり、職人が道具に注意しそれを大事にする事は、今日の大工と違い、良質の道具が、しかも一式揃っていなければ一人前の職人とは言われませんでした。
 又、「世話焼き」と言われる者の道具は墨壺と指金だけ。それしか手に持たず、大丁場を廻って歩く。
 つまり、職人の指揮者であると自認していました。但し、私はそれに当たる職人にはなれませんでした。

 大工職人ともなると、昔は安い食堂などに入る必要はなく、少なくとも天麩羅屋とか鰻屋とか、いわば小料理屋以上の店にしか入りませんでした。 但し、たたきは大工道具もなく、親方の道具を借りて仕事をする者は、一膳飯屋か居酒屋程度で終わりでした。
 しかし、私は父親の道具や職人を使用していた事で飲み食いには苦労しなかったので今でも飲み歩きは止められないのが玉に傷です。

 皆さん、一度で良いから古道具の鑿でも鉋でも鋸でも素手で触れれば、肌に感ずるものがあり、道具が何かを語りかけてくるような心地よい気持ちになります。

 私が数多くの道具を収集したのは、使うだけ使って、塵のように捨てられていく道具を手にし、そして綺麗に仕上げて見ると昔のように美しく切れ味の良い道具に甦る姿に感動し、やって良かったと感じた次第です。

〜今週号は私が編集長〜  西河 肇 会員
西河会員
 阪神タイガースが18年ぶりに優勝いたしました。タイガースファンの皆様おめでとうございます。私も関西出身ですので、熱烈とまではいきませんが、嬉しく感じております。
 過去において、タイガース優勝後は景気が回復するという良い意味でのジンクスがあるようです。お起きに期待したいものです。星野仙一万歳!!

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