福島ロータリークラブ≪例会≫
例会日:平成13年11月8日(木) 12:30〜 
例会場:ホテル辰巳屋8F 
会長あいさつ  三宅 喬 会長 
 すでに皆さまがご存じの通り、安永日銀支店長さんの異動が11月5日付をもって発令されました。大変残念ではありますが本日をもって退会されることになりました。

 安永さんは平成11年9月に福島に赴任され10月から当クラブ入会され、社会奉仕の人間尊重委員会をはじめクラブ奉仕の雑誌、広報委員に所属され、クラブ活動に対し積極的に参加していただきましたこと、誠にありがとうございました。忙しい業務の傍ら、地域活動においても出前講座と称し県内をくまなく巡られたということは後々まで語りつがれることになると思います。

 また、我々市民にとって忘れられない事は、何といっても福島国際音楽祭の開催ではなかったかと思います。協会も結成され市内R.C.も支援することが決まった矢先の転勤は惜しまれてなりません。この事業が定着するまでとは言わないまでも、もう一回、安永総監督の下で開催されれば氏の持っておられるノウハウの一端でも私達が共有できたのではないかと思うからであります。

 新任地に行かれても福島を忘れることはないかと思いますが、なにぶん感性豊かな方ですので静岡に行けば行ったなりに、また新たな挑戦をするのではとご期待しております。どうぞますます美声を磨かれご活躍されんことをお祈り申し上げます。

 本日は米山月間にちなんで奨学生の崔さんのスピーチと田中PGから過日行われた各クラブの社会奉仕に関するアンケート結果の報告がございます。

安永 隆則会員あいさつ    
 2年間ありがとうございます。八子・木下、そして今の三宅会長の3代会長の下、充実した時間でした。
 福島ロータリーで私にとって3つの大きな思い出があります。

(1)「国際音楽祭の開催」という私の突拍子もない企画に、温かいご支援をいただいたことです。
 幸い1年目は成功、2年目からは「国際音楽祭協会」がロータリーのお力で結成され、感謝にたえません。
 静岡に行きましても、福島国際音楽祭の運営に力を注ぐつもりです。

(2)田中パストガバナーのご指導もあり、職域をこえた人のつながりという「ロータリーの精神」を教えられたことです。静岡でもロータリーに入り、福島ロータリーに「メークアップ」に参りたいと考えております。よろしくご指導ください。

(3)県内で2年間の講演が200回。90市町村制覇にあと一歩でしたがよい思い出ができました。「本籍は福島」と静岡では言いたい気持ちです。

 それにしても昨年のベストスピーチ賞をとられた木下直前会長のような硬軟相交じえたスピーチのレベルにはまだまだなので、修業をさらにしなくてはと思っております。

 それでは、日本語の「さよなら」ではなく再会を期すドイツ語の「アウフビダーゼン(Auf Wiedersehen)」と申し上げて私のお別れスピーチとさせていただきます。本当にありがとうございました。

スピーチ「中国の高齢者扶養の実態について」 米山奨学生 崔  京花 さん 
 みなさん、こんにちは。
 今日は私の研究テーマである中国の高齢者扶養についてお話をしたいと思います。

 少子高齢化に伴うさまざまな問題は日本ではもうすでに始まっていて問題も深刻であります。では中国ではどんな現状であるかを実態調査に基づいて皆さんに紹介したいと思います。

 私は9月に故郷に戻って、町を中心に高齢者扶養に関する社会調査を行いました。私の故郷は中国の東北に位置していて、中国でも朝鮮族が一番多く居住している地域であります。儒教思想が根強く、親に対する孝、そして『養児防老』の意識がとても強い地域であります。

 今回調査の対象者は老人全托所(老人ホーム)、老人アパート、そして自宅で暮らしている高齢者であります。

 10年ほど前までは老人達は老人全托所や老人アパートで暮らすことを家族の恥として思っていました。社会的にも誰かが親を老人ホームに入れたとすれば不孝の子として周囲の社会から非難を受けていました。

 ところが、現状は10年前と大きく違っていました。社会の発展と言いますか、それとも文化の変化と言いますか結論を出 キことは早いですが、ただ、調査の結果だけでものをいえると思いました。

 30軒程度の家宅訪問をしたところ、老人達の子供との同居に関する考え方が大きく3つに分けることができました。

 1つは約7割を占める老人達が別居していたいということでした。理由としては別居するほうが子供にとっても自分達にとっても自由であって楽であると話してくれました。

 2つ目は2割の老人達が同居していて、もし別居するならば子供を育てたかいがないのではないかと話してくれました。同じ家で暮らし、孫が育って行くのを見守るのが老後の楽しみだと主張していました。

 3つ目は、これまで仕事や子育てに疲れてきたから同居も別居もせず、老人ホームで静かに暮らしたい人達がおりました。

 以上3つから伝統的な高齢者扶養はほぼ破壊され、新しい扶養形態である老人ホーム、養老院などが続々と誕生し、多くの老人達に愛用されていることが分かりました。

 日本にいる間、もっと日本のことを参考にしながら、この方面の研究を深めたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

スピーチ「近きもの悦べば遠き者来らむ」  田中 善六 PG 
思いやり、助け合い、友情交換

 バブル崩壊後の我が国の経済は、あたかも坂道を転げ落ちるような勢いで悪化の一途をたどり、この苦境を抜け切ろうとして官民あげて取り組んでいるのが、積極的な構造改革です。このような不況下にあって、ロータリーはどうあるべきか、未来に夢をつなぎ次世代にロータリーを遺すことができるだろうか、入会する会員よりも退会する会員が多くその理由もさまざまではありますが、不況によるものが圧倒的に多いのも事実であります。私はこんな不景気時代こそ、ロータリークラブの職業奉仕活動をもっと活性化させて友情を発揮し、クラブ会員であってよかったという雰囲気を育てたいと思います。そのためロータリアン同士の諸情報の交換の場である例会の中で、お互いの知恵を出し合うべきだと思います。

 ポールハリスがロータリーを創設した時代は不景気もあって、お互いロータリアン同士は相手の職業を理解し、友情で結ばれ互いに利益があるように共に栄える共助精神があったようでした。しかしその後の会員の増加とともに、会員の多くは裕福になって、あるいは裕福な方が会員に多くなってくるにつれ、貧困に飢えた人々のための奉仕の精神が尊ばれ、いつの間にか社会的、国際的な奉仕活動が最優先されるようになってきたようであります。ロータリーは、時代と共に変化して行かなければならないとポールハリスは唱えましたが、ロータリーの基本精神である「思いやり、助け合い」の気持ちがどうも最近、薄らいで来ているのじゃないかとさえ思われるのです。非常に形式的になっているのではないでしょうか。私のように古いロータリアンは、入会した喜びと誇りがあって襟章のロータリーバッジは必ず付けていたものでしたが!!。ロータリーに新しく入会した会員が失望して退会しないようにするためには、もっと気軽にロータリアン同士が例会を友情交換の場とし、外向きの社会奉仕や国際奉仕にごく自然に自らの意思で参加できるようなクラブ運営が求められるのではないでしょうか。米山梅吉翁は、ロータリーは見えないところに仕事があり、目立たないところに妙味があると言っています。私は身近なところに奉仕の場が多くあることに意を用うべきと考え、職場に多くの障害者を採用し、障害者も健常者と同じように働くことの楽しさ、生き甲斐を得て企業の重要な戦力になっています。このことは、私がロータリーに入会した30年前に遡る訳ですが、ロータリーが唱える職業を通じて社会奉仕するという最も身近な実戦だと思っています。社員一丸となって、この不況の中にかかわらず障害者のリストラを避け業績を維持しているところです。

家庭でのしつけにも一役

 ところで現今、家庭内暴力とか青少年の非行とか犯罪も年を追って顕著になっていき、教育現場の崩壊にもつながり、大きな社会問題となっていることをご存じだと思います。小学3年生の教科書に「工場で働く人々」というのがあり、授業の進め方として実際に子供たちに工場を見学させ授業の効果を高める一助としていました。バブルの時代、この工場見学で沢山の生徒にどっと来られては工場の作業に支障があるし、何より生徒達の案内に貴重な存在の社員を振り向ける余裕はないということで、工場見学から多くの小学校が締め出しを食い学校側が困っていたことを知りました。そこで私の工場でよかったら是非おいでくださいと名乗りを上げましたところ、現在9月〜10月の2カ月で数十校の3年生が見学に訪れるようになり、生徒が乗ったバスが毎日のように工場の駐車場に入るので、あたかも観光名所の様相を呈するほどになりました。私はさらに工場見学だけでなく、家庭でのしつけに一役買うようなお手伝いができないものかと思案した結果、私が自ら生徒の前に立って10分ぐらい「礼儀」とか「感謝」とかについて3年生向きの話をすることにし「お母さんありがとう」とお母さんに話すキッカケを作り、母と子の絆を強くするようにしようと呼びかけました。引率して来た先生に、工場見学を終えた生徒に作文の時間を作って欲しいと要望しました。それぞれの学校から沢山の作文が寄せられました。そんな中にこんな作文がありました。

 私は帰ってすぐ「お母さん」と言いましたが、はずかしくて「のどがかわいた、お水をちょうだい」と言いました。けど勇気をだして、「お母さん、今まで育ててくれてありがとう」と言いました。そしたら、いままで見たことのない顔になりました。そしてベッドで泣いていました。「どうしたの」ときいたら、「その一言だけでうれしくてなみだが出てしまったの。私もあなたを育ててよかったと思っているよ」と言ってくれました。社長さんのおかげで、私は私のお母さんの気持ちがわかり、ほんとうに社長さんにあえてよかったと思っています。

 「家庭での親と子の会話がもたらされて明るい家庭となりました」とあるお母さんからはお電話をいただきました。学年別のPTAの懇談会でも取り上げられ、教育現場の外でこのような教育をしていただけることへの感謝が寄せられ、少しはお役にたったかなあと、ロータリーが金看板とする職業奉仕ができた喜びを味わっているこのごろです。今年の会社の就職試験に8人の応募者がありましたが、半数以上の生徒が3年生のときの見学で感銘深かったことを述べていました。

未来への種を播こう

 私どもはロータリーの未来に向けて、今私どもが何をどうすれば未来に展望が開かれていくのだろうかを考えねばなりません。私どもが抱く「他人のために 他人がして欲しいと思うところに心を尽くせ」とするロータリーの根本理念は後々まで変わるものではないと思いますが、未来を背負う次の世代の若い人々に家庭における親と子の絆の大切さを今こそしっかりと教え込み「思いやりの心」を子供時代に培うことが大切ではないかと思うのです。「内から外へ」「近くから遠くへ」及ぼしていけば「徳孤ならず」で、大きな夢を育み展開していけるのではないでしょうか。「近きもの悦べば遠き者来らむ」手の及ぶ範囲で人間関係を大切に「恥ずかしい 絵はかけない」「自分は今を生かされていきているのだから」という私の好きな言葉の通り守れたら、一歩でもまことのロータリアンに近づいていけるものだと希うこのごろです。未来への種を播かねばとこのごろ思うことしきりです。ご清聴ありがとうございます。


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